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日本人が知っておきたい伝統色のルーツ

「灰色」や「鼠色(ねずみいろ)」に、みなさんはどのようなイメージをお持ちでしょうか。
現代では、地味な色、無難な色と考えられがちですが、実はそう単純ではありません。

日本の伝統色には、灰色だけでも30色を超える色の展開があります。
日本人ならではの繊細な感覚と染め物の技術により、微妙な色の違いを生み出していました。

江戸幕府が「奢侈禁止令(しゃしきんしれい)」を発令し、身分による色や素材の使い分けや派手な色を避けることを強いていた時代。
時の庶民は、地味な灰色や鼠色、茶色などの色に様々な染色を加え、微妙な色の変化を楽しんでいたのです。
それが「四十八茶百鼠(しじゅうはっちゃひゃくねずみ)」として流行し、今でも日本古来の美しい伝統色として
親しまれています。
今回は日本伝統の灰色を中心に、その色名の由来をまとめました。

深川鼠(ふかがわねずみ)

深川鼠は、薄い青緑がかかった鼠色で、別名「みなと鼠」とも
呼びます。
元々は、壁やふすまの腰張りに使われた湊紙(みなとがみ)の色。
そのみなと鼠は、当時江戸文化の中心となっていた深川で、芸者衆に
親しまれたことから「深川鼠」として江戸全般に広まりました。

梅鼠(うめねずみ)

梅という言葉は、江戸時代では「赤」を表す代表的な語句でした。
紅梅の花の赤みがかかった薄い鼠色であることから、梅鼠と
名付けられました。
また、別名「豊後鼠(ぶんごねずみ)」とも言います。
豊後とは、大分県南部の旧国名で、梅の生産が盛んな土地です。

鳩羽鼠(はとばねずみ)

鼠色に薄い紫、藤色がかけられた色。
鳩の背羽のきれいな紫色を連想させることに由来した色名です。
鳩羽色とも言われ、明治以降は着物の色として人気となり、
現代でも和装には欠かせない色のひとつになっています。

利休鼠(りきゅうねずみ)

緑を帯びた鼠色で、お茶を連想させる色。
抹茶や侘茶(わびちゃ)などのイメージから、有名な茶人「千利休」にちなんで名づけられました。
しかし、千利休が愛用した色という記録は残っていません。
北原白秋(きたはらはくしゅう)の「城ヶ島の雨(じょうがしまの
あめ)」、徳富蘆花(とくとみろか)の「黒潮」などの詞に登場する
ことで世間に広まったとされています。

灰汁色(あくいろ)

古くは、藁や木を燃やしてできた灰に湯を注いだときにできる
上澄み液のことを「灰汁」と呼びました。
この灰汁は、かつて染色の材料にもなっていましたが、媒洗剤や
布用の洗剤の代わりにもなり、広く使われていたものです。
染色に関係の深い灰汁の色に似ていることが、色名の由来となって
います。
灰よりも若干黄色味がかったこの色は、灰色そのものより深みの
ある色です。

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