2020.11.05美食
牛肉を美味しくする下味、3種類を徹底比較!

この記事では3種類の下味を比較しながらご紹介します。
アルコールで下味をつける場合
牛肉のビール煮、ワイン煮などのアルコールで下味をつけた煮込み料理を最近はよくレシピサイトで見かけます。
アルコールを下味に使用する理由は2つあります。
➀ 牛肉を柔らかくするため
牛肉のpHはもともと5程度で中性ですが、アルコールに漬けることでpHが上がりお肉に含まれる栄養成分のたんぱく質は酸性になります。
これにより牛肉の水分を保ち、加熱しても固くなりにくくすることができます。
phとは水素イオン濃度の略称であり、水素イオン指数とは、溶液の液性(酸性・アルカリ性の程度)を表す物理量です
一部引用:pH wikipediaより
➁お酒の風味を効かせて美味しくするため
ビールやワインなどのアルコールは、それぞれ苦みや甘味など、個性的な風味を持っています。
この風味を牛肉にしみ込ませることで、更に料理が美味しくなるのです。
牛肉は塊肉を用意し、調味料とともにビールなら半日以上、ワインなら2時間以上漬け込んでから煮るのがコツです。
牛乳で下味をつける場合
最近は安い外国産の牛肉をスーパーでも良く見かけますが、餌が牧草や穀物飼料のため独特な匂いがする時があります。
このような牛肉の下味に適しているのが牛乳です。
牛乳に含まれるたんぱく質や脂肪が臭いの成分を包み込んでくれるため、牛肉の臭みを消すことができます。
ステーキ用の肉でもスライス肉でも30分~1晩ほどを目安に漬けこみ、時間になったら軽く洗い流してから調理するのがコツです。
日本酒で下味をつける場合
少し贅沢なようですが、日本酒を牛肉の下味として用いるという方法もあります。
日本酒を牛肉の下味として使うメリットは次の4つです。
➀臭みが消える
日本酒には香気成分(食品に含まれる揮発性物質で香りのあるもの)が含まれるため牛肉の臭みを消してくれます。
➁肉を柔らかくしてくれる
アルコールで下味をつけた場合と同じ理由です。
➂旨味やこくを出す
日本酒にはアミノ酸(旨味成分の1つ)が含まれているためです。
➃味をしみこみやすくする
アルコールが組織に入り込み、水分を保ったゆるい状態になるため味がよく入り込みます。
牛肉を日本酒に漬ける時間が長すぎると固くなってしまうため、1時間~半日ほど漬け込むのがコツです。
牛丼や牛そぼろなどを作ると良く合うでしょう。
まとめ
牛肉に下味をつける方法はたくさんありますが、調理したい牛肉の種類や作りたい料理によってどのような下味をつけるかを変えるのが良いことがわかりました。
3種類を比較すると、アルコールの場合お酒の種類によって風味に癖が出るため料理を選ぶことと、牛乳の場合乳酸菌が含まれていないため牛肉を柔らかくできないことがデメリットですが、日本酒はそれらを全てカバーできているのが魅力的と言えるでしょう。
ぜひ自分の作りたい料理に合わせた牛肉の下味を研究し、さらに美味しい一皿になるよう工夫をしてみてください。
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